Classiques japonais avec furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 217 272 caractères · 434 écrans
それを全達が仲裁して、一旦は無事に納まったんですが、全達とても内心は面白くない一人ですから、結局は石田や水野と心をあわせて、十五夜の晩に月見の小酒盛を催し、酔った振りをして喧嘩を吹っかけて、その場で全真を殺してしまう。おまんが飽くまでも全真を庇うようならば、これも一緒に殺すよりほかは無いということに相談を決めたんです。こういう奴らでも色恋の恨みは恐ろしい、三人は我が身の破滅になるとも知らずに十五夜の来るのを待っていると、どうしてかお鎌の婆さんがその秘密を覚ったんです。
お鎌も人情で、自分の甥は可愛いのですから、そのことをそっと知らせてやろうと思って、十五夜の昼に竜濤寺へ来てみると、おまんもいない、男四人もいない、そこで、かの十五夜御用心を書いて木魚の口へ押し込んで置いたというわけです。今日で云えば、この木魚は郵便ポストのようなもので、誰もいない時は此のポストへ結び文を押し込んで置いて、なにかの打ち合わせをする約束になっていたんです。なかなか用心深く考えたもんですよ。
しかしその木魚のポストを誰が明けるか判らない。全真かおまんが明ければいいが、他の三人が明けることになって、折角の結び文が他人の手に渡ってしまっては、御用心が御用心にならない。