Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(四)

岡本 綺堂

Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 217 272 caractères · 434 écrans

Aozora Bunko

と、庄太は首をかしげた。「しかし相手が畜生ですからねえ」

「畜生だからたれかれの見さかいなしに飛びかかった……。そう云ってしまえば仔細はねえが、畜生だって相当の料簡がねえとは云えねえ。主人を救った犬もある。恨みのある奴を突き殺した牛もある。あの鶏もあの女に何かの恨みがあるのかと、考えられねえ事もねえと思うが……」

「成程、そう云えばそうだが……。あの女の風体が……」と、庄太は又かんがえた。「鶏に縁がありそうにも見えねえが……。鳥屋の女房かね」

「まあ、そんなことかも知れねえ。なにしろ、あの女は堅気の人間じゃあなさそうだ。どうも何処かで見たことがあるように思われるのだが……。きょうは仕方がねえから此のまま引き揚げることにして、おめえ御苦労でもあしたか明後日、もう一度出直して来て、あの女はそれからどうしたかと訊きただしてくれ。もちろんどっと倒れてしまうほどの怪我じゃあねえから、医者にひと通りの手当てをして貰って、駕籠で江戸へ帰るに相違あるめえ。ああして厄介になった以上、自分の家は本所だとか浅草だとか話して行くだろうから、それもよく調べて来てくれ。恨みや因縁にもいろいろある。