Classiques japonais avec furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 217 272 caractères · 434 écrans
刀の先が少しあたっただけで、さのみに深い疵でも無いんですが、ひどく痛む。金造に頼んで傷薬を買って来て貰って、内証で療治をしていると、その翌日の午過ぎに、わたくし共に踏み込まれたというわけです。それですから勇二は逃げるも、どうするもありません、なんの苦もなく召し捕られました」
「金造はなぜ殺されたんですか」
「金造の殺されたのは自業自得で……。勇二は先ず塚田の奥様を金造の家へ連れ込み、その明くる晩に文次郎をさそい出して鈴ヶ森で殺してしまい、文次郎から百両の金を奪い取った上に、奥様を東海道筋の宿場女郎に売り飛ばすという、重々の悪事を企んでいたんです。そこで二十五日の晩は無事だったんですが、二十六日の晩になっても約束の文次郎が来ないので、お千恵さんも気を揉み出した。おまけに勇二ひとりが帰って来て、ひそかに疵の手当てなどをしているので、お千恵さんはいよいよ疑って何かと詮議を始めたので、文次郎殺しを覚られては面倒、お千恵を逃がしてはいよいよ面倒と、勇二と金造は相談の上で、二人はここで正体をあらわし、奥様の手足を荒縄で縛って、手拭を口に噛ませて、隣りの空家へ押し籠めて置いたんです。