Classiques japonais avec furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 217 272 caractères · 434 écrans
ジョージを隠まった九兵衛という百姓は、別に悪い奴ではありませんが、ひどく慾張っている。その慾からお此に抱き込まれて、ジョージを隠まったのが身の禍となったのです。お糸が転げ込んで来たことを九兵衛から知らされて、お此は思う壷だと喜びました。こうなれば、お糸も伊之助とは確かに手切れで、男は自分の独り占めだと喜んだのですが、唯それだけでは済ませません。その隠れ家へ時々に押し掛けて行って、云わば一種の強請のように、なんとか彼とか名を付けてジョージから金を引き出していました。
しかしジョージも日本の金をたくさん持っている筈はありませんから、渡してくれるのは外国のドルです。そこでお此の申し立てによると、外国のお金であるから本物か贋物か自分にも判らない、ジョージから受け取った物をそのまま両替屋へ持って行っただけの事で、贋金を使う料簡なぞは毛頭もなかったと云うんです。又ジョージがどうして贋金を持っていたのか判りません。恐らく支那へ奇港した時に、向うの奴に贋金を掴ませられ、本人も気がつかずにいたんだろうという話でした。そんなわけで、贋金づかいの方は証拠不十分でしたが、三島の店で絵草紙屋のせがれから小判一枚を掻っさらったことは、お此も恐れ入って白状に及びました。