Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あんこくにっき
暗黒日記
清沢 洌
Lisez 暗黒日記 (あんこくにっき) de 清沢 洌 (きよさわきよし) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 93 322 caractères · 188 écrans
十月九日(土)
イタリアの敗北は、よほど前に予言していたものが多かった。ドイツも直き敗れるだろうと言っている。日本は始め彼らを教化する方針だったが、彼らの必勝の信念が確かなので、教化は断念した。
彼らは実によく働く。ある阪神間の重工業会社のごときは、捕虜がいなくなれば潰れると言っている。能率も非常にいい。彼らに丸鋸の目立てをさせると、一日に十三、四個つくる。これに対し、日本人職工は二十ぐらいつくる。ところが、試驗の結果は日本人のつくったのは合格は四分の一、彼らは全部合格する。またリベットをつくらせると、彼らは一日百五十、日本人職工は五十ぐらいだと。
要するに、小田島大佐は捕虜にかなり敬意を表しているようだ。だが、彼は捕虜たちの「考え方」というものを、全然諒解し得ないのである。たとえばアッツ島の玉碎というような高貴なことが、彼らが理解しないことを「天下の不思議」と考えている。彼――つまり軍部は他国人の感情、考え方を一歩退いて客観的に見ることができないのである。話をきいて、そんな感じをもった。
十月九日(土)
東西文化圈という名の雜誌が届けられた。その発行所からである。