Classiques japonais avec furigana
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きのこせっぽう
木の子説法
泉 鏡花
Lisez 木の子説法 (きのこせっぽう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 107 caractères · 34 écrans
で、国のやみが明くなった――そんな意味だったと思います。言葉は気をつけなければ不可ませんね。
食不足で、ひくひく煩っていた男の児が七転八倒します。私は方々の医師へ駆附けた。が、一人も来ません。お雪さんが、抱いたり、擦ったり、半狂乱でいる処へ、右の、ばらりざんと敗北した落武者が這込んで来た始末で……その悲惨さといったらありません。
食あたりだ。医師のお父さんが、診察をしたばかりで、薮だからどうにも出来ない。あくる朝なくなりました。きらずに煮込んだ剥身は、小指を食切るほどの勢で、私も二つ三つおすそわけに預るし、皆も食べたんですから、看板ののせいです。幾月ぶりかの、お魚だから、大人は、坊やに譲ったんです。その癖、出がけには、坊や、晩には玉子だぞ。お土産は電車だ、と云って出たんですのに。――
お雪さんは、歌磨の絵の海女のような姿で、鮑――いや小石を、そッと拾っては、鬼門をよけた雨落の下へ、積み積みしていたんですね。
(――かなしいなあ――)
めそめそ泣くような質ではないので、石も、日も、少しずつ積りました。
――さあ、その残暑の、朝から、旱りつけます中へ、端書が来ましてね。