Classiques japonais avec furigana
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きそがわ
木曾川
北原 白秋
Lisez 木曾川 (きそがわ) de 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 25 659 caractères · 52 écrans
と聞けば「いや別製でなも、原料水は、へへん、ラインの水で」と扇を叩いた。「赤いのは」と聞けば「色で染やしたで」とまた扇を叩いた。色は樺太のフレップ酒に似て、地の味はやはり焼酎の刺激がある。土地の名産忍苳酒は味淋に強い特殊の香気を持たしたものらしい。
それは兎に角、舟は今、三光稲荷の下にかかって来る。三光稲荷の夏祭は津島祭の逆鉾舟――一年十二ヶ月は三百六十五の提灯を山と飾った華麗と涼味とを極めた囃子舟である――にならって、これもおなじく水の祭が極彩色でと町長の話であった。今後はいよいよ盛んに奨励する意向にも聞いた。民衆の祭は盛んであるほど郷土の意気が勇む。水を祭るは水郷のほこりである。精華である。私の郷国筑後の柳河は沖の端の水天宮の水祭には、杉の葉と桜の造花で装飾され、簾を巻き蓆張りの化粧部屋を取りつけた大きな舟舞台が、幕あいには笛や太鼓や三味線の囃子もおもしろく町の水路を三日三夜さも上下する。そうして町のかわるたびに幕をかえ、日をかうるたびに歌舞伎の芸題も取りかえる。そうした小運河はまた近在の小舟でうずまってしまう。その五月の喜ばしさというものはなかった。