Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
くわのきものがたり
桑の木物語
山本 周五郎
Lisez 桑の木物語 (くわのきものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 39 815 caractères · 79 écrans
「あれは野育ちだからどうせ侍ではおさまるまい、もししくじって転げ込むようなことがあったら、これで舟宿の株でも買ってやって呉れ、そういうことでこれだけお預かり申しました」
仙吉はそこへ金を並べてそう云った。
年があけるとおみつは厄年になる、悠二郎は強引におみつを嫁に欲しいと云い、誰にいなやもなく、押詰ってから祝言の盃をした。――披露は中洲の「百尺」でやった、舟宿なかまはもちろん、悠二郎は勝んべも熊も、むかしの友達でいどころのわかる限り集めて、そうして宴の終るまで賑やかに飲んだ。
その前後に二度ばかり、土井の母が来たそうである、良人に禁じられているからと、そっとおつねだけに会い、ゆくすえをくれぐれも頼むと云って、自分で縫った肌着や着物や、帯などを置いて去ったということだ。そして、それなり本当に土井とは往来が絶えてしまった。
「信さんはどうなすったのかしら、ちっともおみえにならないわねえ」
まだ丸髷のおちつかないじぶん、おみつはふと思いだしてはそう云った。
「侍なんてあんなものよ、あいつはとんだ出世をしやあがった、もうおれなんぞに用なんかありゃしねえ、あいつのことなんざ忘れるがいいんだ」