Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

うめづしえんおうでん

梅津只円翁伝

杉山 萠円

Lisez 梅津只円翁伝 (うめづしえんおうでん) de 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 65 582 caractères · 130 écrans

Aozora Bunko

「それを持って筥崎宮の二番目の中の鳥居の傍に在る何某(失名)という茶屋に行って、そこに居る禿頭の瘠せこけた婆さんへ、その短冊を渡してオオダイを下さいと云いなさい。オオダイ……わかるかの」

「オオダイ」

「そうそう。オオダイ。それを貰うたなら落さんように持って帰って来なさい」

「オーダイ」

「そうそう。オオダイじゃ。雷除けになるものじゃ。わかったかの」

筆者は何となくアラビアン・ナイトの中の人間になったような気持で田圃通りに筥崎へ向った。オオダイとは、どんな品物だろうと色々に想像しながら……。

中庄から筥崎までタップリ一里ぐらいはあったろう。途中の田圃には菜種の花が一面に咲いていた。涯てしもなく見晴らされる平野の家々に桃や桜がチラホラして、雲雀があとからあとから上った。

瓦町の入口で七輪を造る土捏ねを長い事見ていた。櫛田神社の境内では大道手品に人だかりがしていた。

筥崎松原にはまだ大学校が無かった。小鳥が松の梢一パイに群れていたり、鼬が道を横切ったりした。少々淋しくて気味が悪かった。

こうしてずいぶん道草を喰いながら筥崎に着くと、中の鳥居の横の茶屋は一軒しかなかったので直ぐにわかった。