Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふくろうのめ

梟の眼

大倉 燁子

Lisez 梟の眼 (ふくろうのめ) de 大倉 燁子 (おおくらてるこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 354 caractères · 23 écrans

Aozora Bunko

ありゃ私が持っていた偽物ですわ。それを使ったのよ」

「用意周到だなア。しかし、偽物を返してもらったって、儲からないじゃあないか」

「あの場合は目的が別にあったから、儲けなくってもよかったんですわ」

「どんな目的?」

「あなたにお会いしたかったからよ。お妹さんに御紹介して頂こうと思ったの、そのためにあんな苦労して、狂言まで書いたんですわ」

春樹は少し擽ったかったが、それでも悪い気持はしなかった。

「今夜は君の話につられて来たんだが――、世界的のスリなんて、どれがそうだか分りゃしない。失望しちゃったよ」

「まあ! 妙な事に興味を有ッてるのね。世界的の名人って、大抵知れてるわ。私なんかの眼から見りゃ――」と云いながら、ちょっと起ち上ったが、どうした拍子にか靴を辷べらせて、危ぶなく前へのめりかけた。彼は中腰になって、肩を支えてやった。彼女は起ち直ると顔を赤くしながら、

「これは、――私が頂きましたよ」と云ッて、彼の掌の上に、冷めたい、シャリッとしたものを載せ、「ダイヤのネックレース!」と力をこめて云った。春樹は胸がドキンとした。夢中でそれを睨んだ。薄墨色の女は誇らしげに細い鎖を撮み上げていたが、低い、小さい声でアッと叫んだ。