Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かんおけのはなよめ

棺桶の花嫁

海野 十三

Lisez 棺桶の花嫁 (かんおけのはなよめ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 42 845 caractères · 86 écrans

Aozora Bunko

「呀ッ、これは――」

と叫んだ。釦か鋲の頭かと思ったその小さな丸いものは、ヌルリと彼の指を濡らしたばかりだった。

彼はハッとして指頭を改めた。

「おお、血だ、――血が落ちている」

その瞬間、彼の全身は、強い電気にかかったように、ピリピリと慄えた。

2

「オイ房子」

「なによォー」

「どうだ、今夜は日比谷公園の新音楽堂とかいうところへいってみようか。軍楽隊の演奏があってたいへんいいということだぜ」

「そう。――じゃあたし、行ってみようかしら」

「うん、そうしろよ、これからすぐ出かけよう」

「アラ、ご飯どうするの」

「ご飯はいいよ。――今夜は一つ、豪遊しようじゃないか」

「まあ、あんた。――大丈夫なの」

「うん、それ位のことはどうにかなるさ。それに僕は会社で面白い洋食屋の話を聞いたんだ。今夜は一つ、そこへ行ってみよう。君はきっと愕くだろう」

「あたし、愕くのはいやあよ」

「いや、愕くというのは、たいへん悦ぶだろうということ、さあ早く仕度だ仕度だ、君の仕度ときたら、この頃は一時間もかかるからネ」

「あらァ、ひどいわ」といって房子は、間の襖をパチンとしめ、

「だってあんたと出かけるときは、メイキャップを変えなきゃならないんですもの。