Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

Lisez 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 145 078 caractères · 285 écrans

Aozora Bunko

「だめだろうな」と弥兵衛が云った、「仕手の人選は若殿じきじきのお沙汰だというし、これは極秘におこなわれることだから」

「しかし太田さん、貴方は御自分の義弟になろうという者に、手柄を立てさせたいとは思いませんか」

「おれの義弟だって」

玄四郎はせきこむのを抑えて頷いた、「いつか話されたでしょう、貴方の御妻女の妹さんを、私にどうかというあの縁談です」

「あれを貰ってくれるというのか」

「もし私がなにか手柄を立て、その方にふさわしいだけの名が得られたらです」玄四郎はとりいるような口ぶりで続けた、「太田さんにしても、勘定場勤めの義弟など持っても自慢にはならないでしょうし、泰平の世の中では、こんなときよりほかに手柄を立てる機会はまたとあるものじゃありません」

「ちょっと待ってくれ、いや」弥兵衛は不決断に首を振りじっと眸子を凝らしていて、やがて玄四郎を見た、「わからない、おれはとうていむりだと思うが、むりでもいちおう当ってみよう」

「やってくれますか」

「たぶんだめだろうとは思うが、当るだけは当ってみよう、そこもとは勘定場へあがって、なにか手伝い仕事でもしていてくれ」

「用事はみつかります」