Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きかんしゃ

機関車

佐左木 俊郎

Lisez 機関車 (きかんしゃ) de 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 808 caractères · 12 écrans

Aozora Bunko

一

その線は、山脈に突き当たって、そこで終わっていた。そしてそのまま山脈の貫通を急がなかった。

山脈の裾は温泉宿の小さい町が白い煙を籠めていた。停車場は町端れの野原にあった。機関庫はそこから幾らか山裾の方へ寄っていた。温泉の町に始発駅を置き、終点駅にすることは、鉄道の営業上から、最もいい政策であったから。

終列車を牽いて来た機関車はそこで泊まった。そして翌朝の最初の列車を牽いて帰って行った。

終列車の機関車には、大抵、若い機関手が乗って来た。そして同じ顔が、五日目毎ぐらいの割に振り当てられていた。それは若い独身の機関手達の希望からであった。その出張費が、ちょうど、温泉の町での、一晩の簡単な遊興を支えることが出来たから。

二

吉田は終列車組の若い機関手であった。

併し吉田は、温泉の町の遊廓へ、出張費を持って行くことが殆んどなかった。彼は出張費の大半で新しい本を買うことにしているのであった。

「吉田! てめえ、いい歳をして、よく我慢していられるなあ? ピストン・ロットに故障でもあんのかい?」

仲間の機関手達はそんな風にいうことがあった。