Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lisez 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 117 781 caractères · 235 écrans

Aozora Bunko

そして、

「じゃあ、これは宿題だ。君自身の問題と結びつけて、よく考えてみることだね。」

次郎は、しかし、そう言われると、何もかも一ぺんにわかったような気がした。彼はやにわに立ち上って、先生のまえに立ちふさがるようにしながら、

「先生、わかりました。」

「どうわかったんだ。」

「人間の世の中は、草っ原にころがっている大理石のようなものです。」

「うむ。」

「その中には、女神のような美しいものが、ちゃんと具わっているんです。」

「うむ、それで?」

「僕たちがそれを刻み出すんです。」

「君が春月亭に行ったのもそのためだったんだね。」

「そうです。」

「しかし、君の鑿はすぐつぶれてしまったんじゃないか。」

「僕、もう一度研ぎます。」

「研いでもまたつぶれるよ。」

「つぶれたら、また研ぎます。」

次郎は意気込んでそう答えた。

「そうか。しかし、そう何度もつぶしては研ぎ、つぶしては研ぎしていたんでは、かんじんの鑿がすりきれてしまいはせんかね。」

朝倉先生は、そう言いながら、笑っていた。次郎はちょっとまごついたふうだったが、すぐ、決然となって、

「僕、間違っていました。僕は決してつぶれない鑿になるんです。