Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lisez 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 200 443 caractères · 398 écrans

Aozora Bunko

私からは何も話してはいませんけれど、あれっきり荒田さんの顔が見えないので、何かあると思っているんでしょう。はっはっはっ。……ええ。……ええ。……ちょっとむきになるところがありますが、ご心配になるほどのこともありますまい。……ええ、むろん私からも十分注意はしておきます。……はい、では、お待ちしています。」

電話がすむと、次郎は、すぐ自分から塾長室にはいって行って、たずねた。

「田沼先生は何かおさしつかえではありませんか。」

「いいや、まもなくお見えになるだろう。」

朝倉先生は、何でもないように答えたあと、次郎の顔を見て微笑しながら、

「今日は、変わった来賓が見えるらしいよ。」

「荒田さん……じゃありませんか。」

「荒田さんもだが、陸軍省からだれか見えるらしい。」

次郎は、はっとしたように眼を見張り、しばらくおしだまって突っ立っていたが、

「田沼先生から案内されたんですか。」

と、いかにも腑におちないというような顔をしてたずねた。

「いや、そうではないらしい。荒田さんから、今朝急に、そんな電話が田沼先生のほうにかかって来たらしいんだ。」

次郎はまただまりこんだ。朝倉先生は、わざと次郎から眼をそらしながら、