Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

せいぎ

正義

浜尾 四郎

Lisez 正義 (せいぎ) de 浜尾 四郎 (はまおしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 327 caractères · 43 écrans

Aozora Bunko

衣川は亢奮した顔付で清川の手を握った。

「衣川さん、礼を云うのはまだ早すぎます。僕が何故今まで黙って居たか、之には深い理由があるのです。僕は或は今日あなたに会った事を後悔するかもしれません。或は亦あなたも……」

「君、馬鹿な事を云っては困る。如何なる理由があろうとも、無実の罪を着ようという人間を目前にひかえて居ながら君、何を躊躇したんだ。何で又後悔する事があるんだ。君は知ってるだろうが、強盗殺人の刑は、死刑か無期懲役か二つしかないんだぜ。君は森木が無罪な事を知って居る。又は知っているという男を知って居る。それで居て何を考えるのだ……」

「深い理由があるものだから!」

「いや、どんな理由があろうともだ、正義、そうだ。正義が正に蹂躙されんとしている今……」

「衣川さん、僕はその正義という事を考えていたものですから」

「無辜の者がかくの如き刑罰を言渡されはしないか、という今、それを黙って見ていて、どこに正義がある! 一体正義という事は……いや、議論はあとでするとしよう。ともかく君の知ってる話だけでもしてくれ給え」

強いて心の激動を抑えつけながら、衣川は清川に迫った。