Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さつじんめいろ

殺人迷路

浜尾 四郎

Lisez 殺人迷路 (さつじんめいろ) de 浜尾 四郎 (はまおしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 2 668 caractères · 6 écrans

Aozora Bunko

十日の勝負

「いいえ、僕の云ってる事は決して嘘や空想じゃありません。たしかにあいつです。今お話したバーで見た怪しいあの男です」

星田代二は生れてはじめて検事局の調室に引張り出されて、差向いでいる二木検事に対して必死の弁明をやりはじめた。

二木検事は、警視庁から送局された書類を机の前におきながら、殆ど無表情で星田に相対して居る。

「ふん、君は本庁で取調べられた時も、あくまでも否認しつづけて居るね。そうして、あいつだとか怪しい男だとか云っているが、僕をして云わしむるならあいつ即ち怪しい男と君が云うのは即ち君自身のことなのだよ。

ところで検事局という所は、毎日否認ばかりする被疑者に必ず一人や二人はぶつかる場所で、而して――うん、ここをよくきき給え――いくら否認しつづけても、僕が君を殺人犯人也と確信したならば直ちに起訴することが出来る。という事を君は知っておく必要があると思うね」

二木検事はこういいながらケースからエアシップを出して火をつけた。

「君は探偵小説家だという。不幸にして僕は君の著書をまだ見て居ない。しかし甚だ失礼ながら今度の犯罪の如きは君位の頭脳の程度の人が行い得る犯罪だと思う」