Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さつじんめいろ

殺人迷路

江戸川 乱歩

Lisez 殺人迷路 (さつじんめいろ) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 041 caractères · 17 écrans

Aozora Bunko

この二三日少し仕事に熱中し過ぎたものだから」

星田は、ハッとしたように顔を上げて、併し、変に舌のもつれた云い方で答えた。

星田の蒼ざめた顔を中心にして、一座が白け渡った。署長も正岡警部も、殺人事件よりは、探偵小説家の病気を気にし出した。

(局外者を犯罪現場に立会わせるのは、これだから困るんだ。素人の癖に死骸なんか見るもんだから、気分が悪くなったのだ。こういう先生は、早く帰した方がいい)

署長がそんな風に考えたのは尤もであった。彼は小説家の機嫌を悪くしないように用心しながら、切に帰宅を勧めた。正岡氏も津村記者も、それがいいと思ったので、結局津村が附添って、星田を東京の自宅へ送り届けることになった。

間もなく、二人は東京行きの二等車のクッションに肩を並べていた。どうした訳か、その箱は非常に客が少く、彼等の附近には、目も耳もなかったので、大声でないしょ話が出来た。

「だが、僕等は犯人を少し買被っていたようだね。パーフェクト・クライムだなんて大きなことを云って、あの態は何だろう。誰でも気附く筈の靴跡や、指紋を平気で残して置くなんて、なってないじゃないか。これは寧ろ世にも珍らしいインパーフェクト・クライムだね」