Classiques japonais avec furigana
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かいいき
海異記
泉 鏡花
Lisez 海異記 (かいいき) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 223 caractères · 37 écrans
ようについて来るだ。」
「………………」
「そして何よ、ア、ホイ、ホイ、アホイと厭な懸声がよ、火の浮く時は下へ沈んで、火の沈む時は上へ浮いて、上下に底澄んで、遠いのが耳について聞えるだ。」
七
「何でも、はあ、おらと同じように、誰かその、炎さ漕いで来るだがね。
傍へ来られてはなんねえだ、と艪づかを刻んで、急いでしゃくると、はあ、不可え。
向うも、ふわふわと疾くなるだ。
こりゃ、なんねえ、しょことがない、ともう打ちゃらかして、おさえて突立ってびくびくして見ていたらな。やっぱりそれでも、来やあがって、ふわりとやって、鳥のように、舳の上へ、水際さ離れて、たかったがね。一あたり風を食って、向うへ、ぶくぶくとのびたっけよ。またいびつ形に円くなって、ぼやりと黄色い、薄濁りの影がさした。大きな船は舳から胴の間へかけて、半分ばかり、黄色くなった。婦人がな、裾を拡げて、膝を立てて、飛乗った形だっけ。一ぱし大きさも大きいで、艪が上って、向うへ重くなりそうだに、はや他愛もねえ軽いのよ。
おらあ、わい、というて、艪を放した。
そん時だ、われの、顔は真蒼だ、そういう汝の面は黄色いぜ、と苫の間で、てんでんがいったあ。