Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かいじんにいのる

海神に祈る

田中 貢太郎

Lisez 海神に祈る (かいじんにいのる) de 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 486 caractères · 26 écrans

Aozora Bunko

「何か御用でございますか」

「総之丞はおるか」

「浜の方へ出て往きましたが、何か御用が」

「それじゃ、総之丞でなくてもええ、神様のお祭をするから、白木の台と、あ、台は普請初めの時にこしらえたものがある、それから雉子か山鳥が欲しいが、それは無いかも知れんから、鶏の雌と雄を二羽買い、蜜柑も柿もあるまいから、芋でも大根でも、畑に出来る物を三品か四品。幣束も要る、皆と相談して調えてくれ」

「何時お祭をします」

「すぐ今晩するから急いでくれ」

「何処でします」

「港の口じゃ。供物が出来たら、港の口へ幕を張って、準備をしてくれ」

「よろしゅうございます」

清吉が往こうとすると権兵衛が留めた。

「待て」

「へい」

「それから、供物の台は、沖の方へ向けて、つまり海の方へ向けるぞ」

「承知しました」

「普請初めの時のようにすればええ。判らん処があれば、総之丞が知っておる、総之丞に聞け」

「よろしゅうございます」

「それから、松明の準備もしておいてくれ」

落日に間のない時であった。清吉は急いで出て往った。権兵衛は腕組みして考えこんだ。廊下へ武次がどかどかと来た。

「旦那、湯が沸いたが」

権兵衛は顔をあげた。