Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

Lisez 渡良瀬川 (わたらせがわ) de 大鹿 卓 (おおしかたく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 280 528 caractères · 557 écrans

Aozora Bunko

庭田が竹の根を突きつけてみせると、岩崎もまた傍から、

「横根が張っておりませんから、少し強い風が吹くと、あれあのとおり横倒しになってしまいます」

指さす方に竹藪の一角が無惨に伐り倒したようになっていた。「この辺は元来護岸に竹を植えたものです。それが年々こうして竹藪が枯れるために、堤の根が弱っていて、それで去年も方々の堤が崩れました」

谷は暗い顔に時々キラリと眼を光らせて相手を見すえつつ説明を聴いていた。

ついで足を堤上に運んで佇むと、薄雲りの下につづく野面に、毒塚の群が遠く近くいかにも非情な形で点在するさまは、異国の墓所をおもわせた。

「満目青草なしじゃなア」谷は、はじめてその一言を感動をこめて洩らした。

「実に案外だ」かたわらの高橋を顧て「私は役人どもに瞞されていた」

低い沈痛なこえで呟くと、悔恨をまぎらわすように、しきりに白い口鬚をひねっていたが、

「田中が憤慨するのももっともだ。山師などと思っていたのは申訳ない。田中君こそ真に人民を救う神様だ」

被害地に連れて来さえすればいかに物に動じない鉄心石腸も感憤せざるを得ないだろうと、高橋は旧臘の自分の経験にひき較べていたが、目のあたりに谷将軍の挙措を見て胸がせまった。