Classiques japonais avec furigana
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
Lisez 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 132 395 caractères · 263 écrans
きっと、僕らには思いもつかないような、底のまた底があるにちがいないんだ。
ところで、参考のために、僕がどうして、この老人の縊首を発見したか、説明しておこう。
これは、簡単な波動の原理なんだが、例えば、池に二つ石を投げ込むと、同じように波紋を起すだろう。ところが、その中間に、より大きな石を投げ入れると、もしその波紋の方向が、同じな場合には、前の二つが消えてしまうんだよ。つまり、この二つの玻璃房は、最初老人の首が掛ったときには振動するが、それから撚目が、行き詰りまでゆく間には、しだいに衰えて、極限に達すると静止するのだ。また、次に解けていって、最初の状態に戻ると、再び力が加わって振動を始めるのだ。その節奏から、僕は異常な啓示をうけたのだったよ」
事実、一座には、刻々と高まってゆくような、妙に不安定な空気があった。それを、法水は仄かに感じただけで、その日は、ほどなく戻ってしまった。
けれども、この日の出来事は、儀右衛門にとると、彼が築き上げた、あらゆる仮説の顛覆を意味するのである。
もし、小六の云うのが真実だったとして、夷岐戸島の侏儒が為十郎だとすれば、この一座を里虹とともに築き上げた彼は、はたして何者なのであろうか。