Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひのとり
火の鳥
Lisez 火の鳥 (ひのとり) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 37 740 caractères · 76 écrans
「やっぱりそうだ。だけど、あなたは、まだいい。たった一日だ。おれは、かれこれ、一年になります。三百六十五日。そうだ。あなたの三百六十五倍も、おれはあの女に苦しめられて来たのです。いや、あの女には、罪はない。それは、あのひとの知らないことだ。罪は、おれの下劣な血の中に在る。笑って呉れ。おれは、あの女に勝ちたい。あの人の肉体を、完全に、欲しい。それだけなんだ。おれは、あの人に、ずいぶんひどく軽蔑されて来ました。憎悪されて来た。けれども、おれには、おれの、念願があるのだ。いまに、おれは、あの人に、おれの子供を生ませてやります。玉のような女の子を、生ませてやります。いかがです。復讐なんかじゃ、ないんだぜ。そんなけちなことは、考えていない。そいつは、おれの愛情だ。それこそ愛の最高の表現です。ああ、そのことを思うだけでも、胸が裂ける。狂うようになってしまいます。わかるかね。われわれ賤民のいうことが。」ねちねち言っているうちに、唇の色も変り、口角には白い泡がたまって、兇悪な顔にさえ見えて来た。「こんどの須々木乙彦とのことは、ゆるす。いちどだけは、ゆるす。おれは、いま、ずいぶんばかにされた立場に在る。