Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ひのとり

火の鳥

太宰 治

Lisez 火の鳥 (ひのとり) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 37 740 caractères · 76 écrans

Aozora Bunko

」

「僕だ。」高須は、傍から、ひったくるようにして、受け取り、顔をしかめて開いて見た。紙ナプキンに、色鉛筆でくっきり色濃くしたためられていた。

――さっき、あたしの舞台に、ずいぶん高い舌打なげつけて、そうして、さっさと廊下に出て行くお姿、見ました。あなたのお態度、一ばん正しい。あなたの感じかた、一ばん正しい。あたしは、あなたのお気持、すみのすみまで判ります。あたしは、舞台で、あたしの身のほど、はっきり、知りました。まあ、あたしは、一体なんでしょう。自分がまるで、こんにゃくの化け物のように、汚くて、手がつけられなくて、泣きべそかきました。舞台で、私の着ている青い衣裳を、ずたずた千切り裂きたいほど、不安で、いたたまらない思いでございました。あたしは、ちっとも、鉄面皮じゃない。生ける屍、そんなきざな言葉でしか言い表わせませぬ。あたし、ちっとも有頂天じゃない。それを知って下さるのは、あなただけです。あたしを、やっつけないで下さい。おねがい。見ないふりしていて下さい。あたしは、精一ぱいでございます。生きてゆかなければならない。誰があたしに、そう教えたのか。チエホフ先生ではありませぬ。