Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひのとり
火の鳥
Lisez 火の鳥 (ひのとり) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 37 740 caractères · 76 écrans
あれは、情の深い子です。ほんとに、よろしくお願いします。
そう言って、軽くお辞儀をし、さちよも思わずそっとお辞儀をかえして、ゆくりなく顔を見合せ、ほ、ほと同時にはなやかに笑って、それから二人、気持よく泣いた。
十時に三木が、酔ってかえった。久留米絣に、白っぽいごわごわした袴をはいて、明治維新の書生の感じであった。のっそり茶の間へはいって来て、ものも言わず、長火鉢の奥に坐っている老母を蹴飛ばすようにして追いたて、自分がその跡にどっかと坐って、袴の紐をほどきながら、
「何しに来たんだい?」坐ったままで袴を脱いでそれを老母にほうってやって、「ああ、お母さん。あなたは、ちょっと二階へ行ってろ。僕は、この子に話があるんだ。」
二人きりになると、さちよは、
「自惚れちゃ、だめよ。あたし、仕事の相談に来たの。」
「かえれ。」家に在るときの歴史的さんは、どこか憂鬱で、けわしかった。
「御気嫌、わるいのね。」さちよは、平気だった。「あたし、数枝のアパアトから逃げて来たの。」
「おや、おや。」三木は冷淡だった。がぶがぶ番茶を呑んでいる。
「あたし、働く。」そう言って、自分にも意外な、涙があふれて落ちて、そのまま、めそめそ泣いてしまった。