Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

むじんとうにいきるじゅうろくにん

無人島に生きる十六人

須川 邦彦

Lisez 無人島に生きる十六人 (むじんとうにいきるじゅうろくにん) de 須川 邦彦 (すがわくにひこ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.

N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 100 616 caractères · 201 écrans

Aozora Bunko

ことわっておくが、この大波は、大しけの荒波ではない。天気はおだやかで、風はないが、上下に動くうねり波がおしてきて、暗礁にはげしくうちあたるのだ。

総員は必死になって、予備錨用意の作業にかかっているが、前後左右に、はげしくかたむき動く甲板では、物につかまっていなければ、立ってもいられない。

それに、さきに投げ入れた、右舷と左舷の錨は、船首の左右に一つずつ、いつでも使えるように備えつけてあったのだが、予備の大錨は、船首に近い上甲板に、しっかりしばってあるのだ。どんなに大波がうちこんでも、波にとられぬよう、いくら船が動いても、びくとも動かぬようになっている。もし、この錨が動いたら、甲板に大あなをあけるだろう。

その、予備錨をしばってある、小さな鎖と索とをといて、太い錨索をつけて、海に投げこもうとするのだ。作業には、ちょっとのゆだんもできない。予備錨が、船のはげしい動きにつれて、ずるっ、と動いたら、足を折ったり、手を折ったりするけが人がでるだろう。

老練な水夫長。どんな危険がさしせまっても、びくともしない運転士。腕におばえのある水夫が四人。ランプの光に、まったく必死の顔色で、予備錨の用意をしている。