Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばくやくのはなかご

爆薬の花籠

海野 十三

Lisez 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 101 908 caractères · 204 écrans

Aozora Bunko

帆村の命は、乱暴者のトラ十の前に、今や風前の灯同様である。彼の命と、貴重なX塗料とが同時に失われそうになってきた。

「兄い、そんなこわい顔をしなくてもいいじゃないか。おれは、この箱をお前に見せないとはいいはしないじゃないか。ほら、このまま兄いにまかせるよ」

がたん! と、音がして、四角い箱は、トラ十の前へ投げ出された。

帆村は気が変になったのか、あんなに大事にしていた箱を、とうとうトラ十に渡してしまったのである。

トラ十のきげんが、にわかに直った。

「なんだ、世話をやかせやがって、はじめから、おとなしくこうすればいいのだ」

トラ十は、それでもまだ油断なく、ピストルの銃口を、帆村の胸にむけたままである。そして左手で箱をあけにかかった。さあ、一大事である。

「おい、この中に入っているのは、一たい何だ。正直に申し上げろ」

トラ十の追及は、一向ゆるまない。帆村はいよいよ困って、ことばもない。帆村の困っているのをトラ十は横目で見て、ふふと鼻で笑った。

「ふふふ。どうやら説明も何もできないほど貴重な品物と見える。そうときまれば、ぜひとも中身を拝見せずにゃいられない。