Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふぼにたいするしじょう

父母に対する私情

豊島 与志雄

Lisez 父母に対する私情 (ふぼにたいするしじょう) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 4 333 caractères · 9 écrans

Aozora Bunko

それで私は、学校を出るとすぐに自活しなければならなかった。先輩の紹介で学校の教師をし、傍ら創作をしていった。そしてなお金が足りないと、可なり向う見ずな借金をした。随分苦しい生活だった――今でもそうであるが。それでも私は呑気で且つ力強かった。莫大な負債を荷いながら呑気に落付いてる父の殿様然とした気質、それが私にも伝わっているようだけれど、然し父のそういう気質を思うことは、やはり私には力となった。負債なんかどうにだってなる、兎に角私は力強く働いている、という気持を父に伝えたかった。そして実際、次第に大きくなる負債のことは隠したが、俸給と原稿料とで立派に生活してると父へ云った。父は非常に喜んでくれた。もう心配はないとも云ってくれた。

私は力強く働き続けた。朝早く込み合った電車にゆられて、毎日出勤しなければならなかった。午後になって帰ってくると、頭も身体も疲れていた。それでも晩には、頼まれるままにせっせと原稿を書き、なおその上に飜訳までやった。実際いやになることが多かった。生活するために人はかくまで働かなければならないかと、人生が味気なく思われることが多かった。