Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぎゅうにくとばれいしょ

牛肉と馬鈴薯・酒中日記

国木田 独歩

Lisez 牛肉と馬鈴薯・酒中日記 (ぎゅうにくとばれいしょ) de 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 54 018 caractères · 109 écrans

Aozora Bunko

と来るところを取って押え、片頬に笑味を見せて、

「これは異なこと! 親子の縁は切れてる筈でしょう。イヤお持帰りになりませんならそれで可う御座います、右の次第を届け出るばかりですから」と大きく出れば、いかな母でも半分落城するところだけれど、あの時の自分に何でこんな芝居が打てよう。

悪々しい皮肉を聞かされて、グッと行きづまって了い、手を拱んだまま暫時は頭も得あげず、涙をほろほろこぼしていたが、

「母上さん、それは余りで御座います」とようように一言、母は何所までも上手、

「何が余だね、それは此方の文句だよ。チョッ泣虫が揃ってら。面白くもない!」

自分は形無し。又も文句に塞ったが、気を引きたてて父の写真を母の前に置きながら

「父上さんをお伴れ申してのお願いで御座います。母上さん、何卒……お返しを願います、それでないと私が……」と漸との思で言いだした。母は直ぐ血相変て、

「オヤそれは何の真似だえ。お可笑なことをお為だねえ。父上さんの写真が何だというの?」

「どうかそう被仰らずに何卒お返しを。今日お持返えりの物を……」

「先刻からお前可笑なことを言うね、私お前に何を借りたえ?」