Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

くるいだこ

狂い凧

梅崎 春生

Lisez 狂い凧 (くるいだこ) de 梅崎 春生 (うめざきはるお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 111 430 caractères · 226 écrans

Aozora Bunko

「試験がすんだら、直ぐに皆は伍長の肩章をつけられてしまった」

加納は笑いながら言った。

「そして予備役伍長となり、現地でもって即時召集になったんだ。帰るどころの話じゃない。一杯食わされたわけです」

それで城介と加納はまた一緒になり、第一野戦病院に転属を命じられた。病院の所在地は厚和である。蒙古での軍隊生活が、こうして始まった。

「城介はその時、もう喘息にかかっていたかね」

栄介はウィスキーの二杯目を注ぎながら訊ねた。

「あれの治療法は?」

「ええ。発作を時々起していたね」

ひねハゼを器用に裂いて、加納は答えた。

「治療としてはアドレナリンの皮下注射、エフェドリンの内服ぐらいなもんですな」

「パビナールは?」

「まだ使ってなかったと思う。オルドス作戦の頃からじゃないかと思うね。でも彼は、自分のことを、あまり語りたがらなかったね」

加納はハゼを鍋にじゅっと投げ込んだ。

「自分は城介君とあんなに仲がよかったのに、身の上話はほとんど聞かなかった。あんたのことは言ってたよ。自分にはふた児の兄がある。おれの方が先に生れたのに、弟になったのは変な話だって、笑ってたよ」

「それだけかい?」