Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

くるいだこ

狂い凧

梅崎 春生

Lisez 狂い凧 (くるいだこ) de 梅崎 春生 (うめざきはるお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 111 430 caractères · 226 écrans

Aozora Bunko

城介の方を兄貴だと思ったらしいんだね」

「その天ぷらうどんを、君はタダで食べたのかね。イヤだと言って、金を払おうとはしなかったのか」

私は訊ねた。

「僕なら、いや、若い時の僕なら、そうするよ」

「いや、甘んじて御馳走になったよ」

栄介は口を歪めて笑った。

「意地悪爺さんに似合わない、壮士芝居のようなことを言うなよ。おれは腹がすいたから行っただけで、仇討ちに行ったわけじゃない。しかし、その天ぷらうどんはうまかった。天ぷらうどんと言うと、君はエビか何かの天ぷらを考えるだろうね」

「うん。衣ばかりが大きくて、中身は小さいやつをね」

「おれの地方じゃ、天ぷらうどんと言うと、そんなものじゃない。うどんの上にサツマ揚げが乗っかってんだ」

「サツマ揚げ?」

私は失笑した。

「なるほどね。サツマ揚げも天ぷらの一種には違いないが、少々貧乏たらしい感じがするな」

「いや。それが貧乏たらしくないんだ」

栄介は断乎として言った。

「おれんちの方は、魚が新鮮で安い。サツマ揚げにしたって、へんなまぜものが入ってない。つまり東京のサツマ揚げみたいに、粗悪なものじゃないんだ」

「それはそうだとしても――」