Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lisez 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 374 755 caractères · 745 écrans
宮城という人の箏はきいてよいものの由です。こういう会でもね、宮城という人は自分のうちで開かせますが、自分はひかない。挨拶だけをする。ね、気質わかるでしょう? 利口さも。伍してはしまわないのです。おたいこならざるところを示すテクニックを心得ている。十分ひきよせつつ。フムというところがありますね。
寿江子が今かえって来て、二階のこのテーブルのわきの戸棚の前でフーフー云いながら荷物こしらえはじめました。明日熱川へゆくのです。「ねえお姉さま、つくづく悲観しちまうわ。」「何さ。」「だって日に日にパンパンなんだもの。果なくパンパンなんか悲観だわ。」パンパンというのはふとるパンパン。寿江子はこの頃、元あなたがはじめて御覧になった時分にそろそろ近づきつつあります。やせるにやせられない性なのね、うちの一族は。「これははいてくでしょう(くつ下のことです、きっと)。これはおいてくでしょう。」とひとりごと云いながら、赤い服着てことことやって居ります。又熱川で日にやけて、ノミにくわれたあとだらけになって暮すのでしょう。山羊ひっぱって歩いて。寿江子も今年の秋からは勉強しはじめるぐらいに体が戻って来かかっているので、夏を仕上げにつかおうというわけです。