Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lisez 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 215 557 caractères · 426 écrans
と云ったの。そしてね「人間はしっかりとたのもしい者にならなくては駄目だよ」と云ったら、「たのもしいって何」ときくの。私たち十ぐらいのとき、たのもしさを直感していなかったでしょうか。私は何となしわかっていたような気がするのだけれど。それからわかりやすく説明しました。やがて皆が揃い御飯をたべ、お湯をのむ段になって、太郎が私の茶わんとって「これで呑んでいい?」というのよ。自分のもなかったが、ここにも一種の心持があります。「いい」。そんなことで、もうケロリと忘れてしまったかもしれないが、それから太郎は何となく私に対して変ったの。一歩深く歩みよって、真直私のわきに立つ感じなのです。面白いでしょう? 私はうちの誰ともいい加減な気持で接触してはいないけれど、太郎のことはうれしいのよ。やはり子供はいいと思うの。うけとりかたが真直です。寿は、この頃何だか索漠としたところが出来て、人生がわかったような調子で、何か話しても多くの場合、あなたはあなた、というききかたをして吸収力が大変なくなり、それは私を悲しく思わせているのですが、私の心が、そうやって木の肌をすべりおちるようないやな思いをしたとき、太郎の心の柔らかな少年らしさは私に励しとなります。