Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
こはくのパイプ
琥珀のパイプ
甲賀 三郎
Lisez 琥珀のパイプ (こはくのパイプ) de 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 109 caractères · 37 écrans
電燈を照すと確かに一人の男であると云う事が判った。私は次の瞬間に思わずアッ! と声を挙げて二足三足後退したのである。死体だ! 畳は滴る血汐でドス黒くなっている。
私の叫び声に、漸く火を消し止めてホットしていた人々がドヤ/\と這入って来た。
人々の提灯によって、確にそれが惨殺せられた死体である事が明らかになった。誰一人近づくものはない。その中、誰かゞ高く掲げた提灯の光りで奥の間をみると、そこには既に寝床が設けられてあったが、一人の女と小さな小供が床の外へ這い出したような恰好で、倒れているのが見えた。間もなくそこに集った人々の口から、死者はこの家の留守番の夫婦と、その子供である事が判った。福島の一家は全部郷里の方へ避難して仕舞い、主人だけは残っていたのであったが、それも何でも今日の夕方に郷里の方へ帰ったそうである。
私は斯う云う人々のさゝやきに聞き耳を立てながら、ふと死体の方を見ると、驚いた事には、いつの間にか松本がやって来て、まるで死体を抱きかゝえるようにして調べているのであった。その調子が探訪記者として、馴れ切っていると云う風であった。
彼は懐中電燈を照しながら、奥の間へ這入り、尚も詳しく調べていた。