Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
せいしまんじどもえ
生死卍巴
国枝 史郎
Lisez 生死卍巴 (せいしまんじどもえ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 91 598 caractères · 182 écrans
長閑な会話
しかしその時には浪江を抱いたまま、茅野雄は背後へ飛び退いていた。
茅野雄と浪江とは若かった。その行動も敏捷であった。
しかし覚明は老人であった。行動は鈍く敏捷でなかった。
このままで推移したならば、茅野雄と浪江とは遁れられるかも知れない。
と、云うことが解ったと見える。
大音声に覚明は叫んだ。
「教法の敵こそ現われましたぞ! 方々出合って打って取りなされ!」
オーッという応ずる高声と、ワーッという大勢の鬨の声とが、忽ち四方から湧き起こった。
しかるにこの頃数人の武士が、丹生川平の境地を下り、例の曠野まで続いている、大森林を分けながら、曠野の方へ辿っていた。
醍醐弦四郎と部下とであった。
「まごまごしていると追っ払われるぞ」
こう云ったのは弦四郎であった。
「丹生川平をでございますかな」
こう云ったのは半田伊十郎であった。
「ああそうだよ、丹生川平をさ」
「お立ち退きなさればよろしいのに」
「途方もないことを云うものではない。あれほどの宝とあれほどの女を、うっちゃることが出来るものか」
「それはまアさようでございましょうが」
「俺が内陣へ入りたがっている。