Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
せいしまんじどもえ
生死卍巴
国枝 史郎
Lisez 生死卍巴 (せいしまんじどもえ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 91 598 caractères · 182 écrans
この道を参ってよろしかろうかな?」
「…………」
どうしたのか老樵夫は物を云わないで、何か物でも探るように、茅野雄の顔を見守った。
大きい眼、高い鼻、田舎者らしくない薄い唇、頬の肉がたっぷりと垂れていて、わずかではあったが品位があった。年格好は五十五六か、顔の色は赧く日に焼けていたが、かえってそれが健康そうであり、額や頤に皺はあったが、野卑なところは持っていなかった。――これが老樵夫の風貌であって、注意して観察を下したならば、単なる山間の住民などではなく、由緒ある人間だということに、感付くことが出来たであろう。
と、老樵夫は意味ありそうに笑った。
「ハッハッハッ、異いますよ」
「異う? そうか、この道ではないのか」
「へいへいこの道ではございません」
「しかしこの道が広いようだが。お城下へ通っている道とすれば、この道以外にはなさそうだが」
すると老樵夫はまた笑ったが、意味ありそうに次のように云った。
「尊いお文にございます。天国への道は細く嶮しく、地獄への道は広うござるとな。――それ、この一番狭い道が、あなた様の道でございますよ」
(何だか風変わりのことを云う爺だ。