Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

せいしまんじどもえ

生死卍巴

国枝 史郎

Lisez 生死卍巴 (せいしまんじどもえ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 91 598 caractères · 182 écrans

Aozora Bunko

「この細い道を通って参りました」

こう云って一本の道を指した。が、その道は茅野雄の通った、細い道とは異っていた。

しかし弦四郎には解るはずがなかった。

「おおそうか、この道を行ったか」

――で、ロクロク礼も云わず、四人の部下を従えて、その細い道を先へ進んだ。

そうしてこれも長く延びた芒に、間もなく蔽われて見えなくなった。

一旦隠れた青大将が、草むらから姿を現わしたが、また道を横切って、どこへともなく行ってしまった。

風の音がサラサラと草を渡り、日がまじまじと照っていて、四辺はひっそりと物寂しい。

と、高い笑い声がした。

老樵夫が上げた笑い声であった。

「ああいう悪いお侍さんはあっちの郷へやった方がいい。あっちの郷は乱されるだろうなあ」

(どうも恐ろしく歩きにくい道だ。天国へ行く道は狭くて嶮しいと、先刻の老樵夫がお談義をしてくれたが、高山のお城下へ行く道が、こんなに歩きにくいとは思わなかった)

もう夕暮が逼って来ていた。草には重く露が下りて、脚絆を通して脚を濡らし、道の左右に繁り合っている、巨大な年老いた木々の間から、夕日が砂金のように時々こぼれた。道は思い切った爪先上りで、胸を突きそうな所さえあった。