Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

せいしまんじどもえ

生死卍巴

国枝 史郎

Lisez 生死卍巴 (せいしまんじどもえ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 91 598 caractères · 182 écrans

Aozora Bunko

することに決心した。

(大岩の陰へでも寝ることにしよう)

で、手さぐりに探り出した。

と、その時遥か行く手の、高所の上から一点の火光が、木の間を通して見えて来た。

(はてな?)と、これは誰でも思う。茅野雄は怪しんで火光を見詰めた。

と、火光が下って来た。しかも火光は数を増した。二点! 三点! 五点! 十点!

……で、こっちへ近寄って来る。

(あの光は松火だ。山賊かな? それとも樵夫であろうか?)

どこへ?

そもその一団は何者なのであろう? その風采から調べなければならない。同勢はすべてで二十人であったが、筒袖に伊賀袴を穿いていて、腰に小刀を一本だけ帯び、切れ緒の草鞋をはいていた。で、風采から云う時は、大して変なものでもなかった。が、顔立ちには特色があった。と云うのは山間の住民などに見る、粗野で物慾的で殺伐で、ぐずぐずしたようなところがなくて、精神的の修養を経た、信仰深い人ばかりが持つ、霊的な顔立ちを備えているのである。

彼らは輿を担いでいた。白木と藤蔓とで作られた輿で、柄ばかりが黒木で出来ていた。四人の若者が担いでいる。どこか神輿めいたところがあって、何となく尊げに見受けられたが、一所に垂れている垂れ布の模様が、日本の織り物としてはかなり珍らしい。