Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いなかきょうし

田舎教師 他一編

田山 花袋

Lisez 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) de 田山 花袋 (たやまかたい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 156 097 caractères · 312 écrans

Aozora Bunko

遼陽! 遼陽! という文字が至るところに見えた。ある日、母親は急性の胃に侵されて、裁縫を休んで寝ていた。物を食うとすぐもどした。そして吃逆も激しく出た。土用のあけた日で、秋風の立ったのがどことなく木の葉のそよぎに見える。座敷にさし入る日光から考えて、太陽も少しは南に回ったようだなどと清三は思った。そこに郁治がひょっくり高等師範の制帽をかぶった姿を見せた。この間うちから帰省していて、いずれ近いうちに新居を訪問したいなどという端書をよこしたが、今日は加須まで用事があってやって来たから、ふと来る気になって訪ねたという。郁治は清三のやせ衰えた姿に少なからず驚かされた。それに顔色の悪いのがことに目立った。

親しかった二人は、夕日の光線のさしこんだ二階の一間に相対してすわった。相変わらず親しげな調子であるが、言葉は容易に深く触れようとはしなかった。時々話がとだえて黙っていることなどもあった。

「小畑はこの間日光に植物採集に出かけて行ったよ」

こんなことを言って、郁治はとだえがちなる話をつづけた。

清三は、「君、帰ったら、ファザーに一つ頼んでみてくれたまえな。どうもこう体が弱っては、一里半の通勤はずいぶんつらいから、この町か、近在かにどこか転任の口はないだろうかッて……。