Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いなかふうなヒューモレスク

田舎風なヒューモレスク

宮本 百合子

Lisez 田舎風なヒューモレスク (いなかふうなヒューモレスク) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 790 caractères · 16 écrans

Aozora Bunko

もう仕舞い頃、電燈の光がよく届かない台所から、

「お晩になりました」

と、耳なれた女の声がした。

「だあれ? おみささん? お上りなさい」

「さあ、お前もおいで」

ことこと音がし、おみささんが現われた。十一ばかりの末の娘をつれて。おみささんは、大きい四角なかさばった風呂敷包みを小脇にかかえ、眼のすわらないそわそわした顔付きであった。

「さあ、もう何もこわえことないわ」

「何なの、どうかしたの」

「御あいさつもしないで――隣の家でえらいけんかが始りましてね」

「吉太郎げでかえ?」

「そうよしか、お前、とても一通りのこってねえの」

「たれか来てけ?」

「いんや夫婦よ、あのおきみっ子と吉太郎がお前、吉太郎はおきみっ子を殺すって出刃磨いでんだもの、おらあもうおっかなくておっかなくて家にいたたまれないから逃げて来たのよ」

「何だべまあ、そげえな」

「朝っぱらから口争いはしていたのよ、おれも聞いていたから、すると、いきなりさっきおきみっ子が逃げて来て、吉さが殺すからかくまってくれっていうじゃないか、おれあなじょにしようと思ってね、本当に。追かけて来てこっちまで斬られたりしたならつまんねえと思って、こっそり裏から河崎屋んげさ逃してやってすぐこっちに上ったんだけんど……おらほんにやんだわ」