Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ちじんのあい
痴人の愛
谷崎 潤一郎
Lisez 痴人の愛 (ちじんのあい) de 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 179 399 caractères · 353 écrans
帯留めをしているのですが、シュレムスカヤ夫人の境遇に同情を寄せ、しきりに彼女を褒めちぎっているのはこの婦人の方なのでした。それに合槌を打っているもう一人の婦人は、汗のため厚化粧のお白粉がぶちになって、ところどころに小皺のある、荒れた地肌が出ているのから察すると、恐らく四十近いのでしょう。わざとか生れつきか束髪に結った赭い髪の毛のぼうぼうと縮れた、痩せたひょろ長い体つきの、身なりは派手にしていますけれど、ちょっと看護婦上りのような顔だちの女でした。
この婦人連を取り巻いて、つつましやかに自分の番を待ち受けている人々もあり、中には既に一と通りの練習を積んだらしく、てんでに腕を組み合わせて、稽古場の隅を踊り廻っているのもあります。幹事の浜田は夫人の代理と云う格なのか、自分でそれを気取っているのか、そんな連中の相手になって踊ってやったり、蓄音器のレコードを取り換えたりして、独りで目まぐるしく活躍しています。一体女は別として、男でダンスを習いに来ようと云う者は、どう云う社会の人間なのかと思って見ると、不思議なことにしゃれた服を着ているのは浜田ぐらいで、あとは大概安月給取りのような、野暮くさい紺の三つ組みを着た、気の利かなそうなのが多いのでした。