Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しろいちょう

白い蝶

岡田 三郎助

Lisez 白い蝶 (しろいちょう) de 岡田 三郎助 (おかださぶろうすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 1 498 caractères · 4 écrans

Aozora Bunko

友の家を出たのは、最早夕暮であった、秋の初旬のことで、まだ浴衣を着ていたが、海の方から吹いて来る風は、さすがに肌寒い、少し雨催の日で、空には一面に灰色の雲が覆い拡って、星の光も見えない何となく憂鬱な夕だ、四隣に燈がポツリポツリと見え初めて、人の顔などが、最早明白とは解らず、物の色が凡て黄ろくなる頃であった。

友の家というのは、芝の将監橋の側であるので、豊岡町の私の家へ帰るのには、如何しても、この河岸通を通って、赤羽橋まで行って、それから三田の通りへ出なければならないのだ、それはまだ私の学校時代の事だから、彼処らも現今の様に賑かではなかった、殊にこの川縁の通りというのは、一方は癩病病院の黒い板塀がズーッと長く続いていて、一方の川の端は材木の置場である、何でも人の噂によると、その当時取払いになった、伝馬町の牢屋敷の木口を此処へ持って来たとの事で、中には血痕のある木片なども見た人があるとの談であった、癩病病院に血痕のある木! 誰れしもあまり佳い心持がしない、こんな場所だから昼間でも人通りが頗る少ない、殊に夜に入っては、甚だ寂しい