Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はくもくれん
白木蓮
豊島 与志雄
Lisez 白木蓮 (はくもくれん) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 039 caractères · 24 écrans
――喜美子はそんなことには頓着しない。梶山さんといえば、すぐに桃代姐さんだ。ああいう独語のあとでも、桃代姐さんだ。
桃代はやって来るのに手間取った。来た時は、少し酔っていた。ちょっと指先をつき、挨拶をして、食卓の横手にひたと坐る、それまではまあ形式だが、それから先もいやにしんみりしている。
「梶山さん、わたし今日はあやまるわ。御免なさい。」
私の方は見ないで、眼を伏せている。
「すこし、喜美ちゃんをいじめすぎたらしいのよ。」
「そんなことなら、僕にあやまることはないじゃないか。」
「そうだけれど、梶山さんにも関係があってよ。昼間、焼け跡で、梶山さんと何の話をしてたかと、いくら聞いても、何の話もしなかったと言うんでしょう。長い間二人でいっしょに腰掛けていて、口を利きあって、それで何の話もしないなんて、そんなことがあるもんでしょうか。でも、どうやら喜美ちゃんの言うのがほんとらしいわね。」
「ああ、あれか。なるほど、喜美ちゃんはうまいことを言うね。野原のことや、川のことを、僕が独りで饒舌ってたんだ。喜美ちゃんは聞いてたかどうかも分りゃしない。まったく、何の話もしなかったわけだ……。