Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ひゃくしんのふ

百唇の譜

野村 胡堂

Lisez 百唇の譜 (ひゃくしんのふ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 209 caractères · 25 écrans

Aozora Bunko

堕落の底の底

気が付いて見ると、真弓の父の小田切三也、早くも此様子を見て、一文字に廊下を駆け付けて来るのでした。

ものの機みで良平には深手を負わせましたが、伯父三也は藩中第一の遣い手、こんなのに出逢わしては、千代之助如きが、半ダースかかっても追っ付きません。

おろおろする真弓を後に、千代之助の身体は、縁側へ、庭へ、植込へ、脅えた兎のように逃げ込んでしまいました。

堕落の底の底

半沢良平は大怪我をしましたが、幸い生命には別条なく「不慮の災難」で公向きは済みましたが、昔気質の小田切三也の気持は何うも其儘では済みません。

せめてもの詫心、良平が命に賭けて恋い慕う娘を納得させて、一日も早く祝言の盃を交させようと思いましたが、真弓は、おどかしても、叱っても、宥めても、頼んでも、こればかりは聴き入れることではありません。

「武士の娘にあるまじき不行跡、此上は手討にして良平殿に詫をする」

父三也は刀を捻くり廻してそんな事まで言いますが、素より命を投げ出した真弓は、そんなことで鷺くわけもなく、第一真弓の美しさに打ち込んだ良平は、何に代えても、真弓の命だけはと手を合せないばかりです。