Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まゆかくしのれい
眉かくしの霊
泉 鏡花
Lisez 眉かくしの霊 (まゆかくしのれい) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 26 284 caractères · 51 écrans
と知ったら軽井沢で買った二合罎を、次郎どのの狗ではないが、皆なめてしまうのではなかったものを。大歎息とともに空き腹をぐうと鳴らして可哀な声で、姐さん、そうすると、酒もなし、麦酒もなし、肴もなし……お飯は。いえさ、今晩の旅籠の飯は。へい、それが間に合いませんので……火を引いたあとなもんでなあ――何の怨みか知らないが、こうなると冷遇を通り越して奇怪である。なまじ紹介状があるだけに、喧嘩面で、宿を替えるとも言われない。前世の業と断念めて、せめて近所で、蕎麦か饂飩の御都合はなるまいか、と恐る恐る申し出ると、饂飩なら聞いてみましょう。ああ、それを二ぜん頼みます。女中は遁げ腰のもったて尻で、敷居へ半分だけ突き込んでいた膝を、ぬいと引っこ抜いて不精に出て行く。
待つことしばらくして、盆で突き出したやつを見ると、丼がたった一つ。腹の空いた悲しさに、姐さん二ぜんと頼んだのだが。と詰るように言うと、へい、二ぜん分、装り込んでございますで。いや、相わかりました。どうぞおかまいなく、お引き取りを、と言うまでもなし……ついと尻を見せて、すたすたと廊下を行くのを、継児のような目つきで見ながら、抱き込むばかりに蓋を取ると、なるほど、二ぜんもり込みだけに汁がぽっちり、饂飩は白く乾いていた。