Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

そぼ

祖母

楠山 正雄

Lisez 祖母 (そぼ) de 楠山 正雄 (くすやままさお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 3 258 caractères · 7 écrans

Aozora Bunko

一雄はどんなにそれが欲しかったでしょう。

「貞吉(ていきち)、貞吉、出来たらおくれ、ね。」

貞吉というのは、小僧の名でした。

「でもこれはまだほんとうに出来上(できあが)っていないんですからね、すっかり出来あがったら上げましょう。」

「だっていつのことだか知れないじゃないか、いいからそれをおくれよ。」

「だめですよ、まだ彩色(さいしき)もしてないし……」

「いいよ、彩色なんか僕自分でするから。」

「そんなわがままをおっしゃってはいけません。あなたに彩色ができるものですか。」

「できらい、できらい。おくれってばよう。」

貞吉はそれでも手離そうとはしませんでした。書きのこした桜の花や、鳥の羽(は)の手入れに夢中になっていました。一雄は、とてもだめだと思うと、おどかしの積りでしくしく泣(な)き出(だ)しました。そのうちほんとうに悲しくなって、おいおい泣きながらお茶の間へ駈(か)け込んで行きました。

「どうしたの。」

おばあさんはもう目の色を変えていました。

「貞吉が、貞吉が……くれないんだ。」

貞吉は茶の間へ呼ばれて、さんざん叱(しか)られて、理由(わけ)はなしに、丹精した花ガルタの画を、半できのまま取上げられてしまいまいた。