Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かみだな

神棚

豊島 与志雄

Lisez 神棚 (かみだな) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 427 caractères · 44 écrans

Aozora Bunko

祈って祈って祈りぬいてやるよ。命がけで祈ってやるから覚えておいで、……ああ大変、お灯明が消えてる……。」

彼女はまた例の無茶苦茶になりかけていた。いきなり立上って、神棚に蝋燭をつけて、その前に蹲った「天照る神ひるめの神……」それだけきり俺には聞き取れなかったが、非常に長たらしい訳の分らないことを、声には出さずに口の中で唱えだした。どうして彼女がその長い文句を覚えたかが、何よりも不思議だった。勿論母はいつもそれを唱えていたが、母の生きてる間、彼女は神棚に振向きもしなかったのである。

俺の覚えてる限りでは、母は――と云っても俺には義理の母で、お久の実母だったが――いつも命より神棚の方を大事にしてるかのようだった。毎朝必ず御飯や水を供え、晩には必ず灯明をつけ、月の一日と十五日には御神酒を上げ、いつも青々とした榊を絶やしたことがなく、そして朝晩に長い間礼拝した。そのくせ俺やお久が冷淡にしてるのを別に咎めもせず、却ってそれを喜んでるかとさえ思われるくらいで、誰にも指一本触れることを許さないで、稀代の宝物にでも対するように、自分一人で妬ましそうにその用をしていた。