Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かみだな
神棚
豊島 与志雄
Lisez 神棚 (かみだな) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 427 caractères · 44 écrans
」
「あるもんかね。こないだ私が五円拵えてきたばかりで、一文もはいらないじゃないか。私だけならどうだっていいけれど、子供達と……お胎の子供とはそうはいかないよ。」
「でも、あれは本当に確かなのか。」
「確かだともさ。」
彼女は平然とそう云いきってるが、俺にはまだはっきり信ぜられなかった。二月見る物を見ないというのも、母の病気や死亡の感動のせいかも知れないし、悪阻だってないんだし……と俺は思ったが、悪阻がないことだってある、と彼女は云っていた。そう云えばそうかも知れない、もう出来てもいい時だから……。
「兎に角繁昌だね。」
「何が繁昌だよ、馬鹿馬鹿しい!」
彼女はそう云い捨てて、一寸何か考えてる風だったが、変にくしゃくしゃな渋め顔をして、神棚にまた蝋燭をつけた。そして此度は何と云っても返辞一つしないで、じっと坐っていた。俺は「繁昌」で少し気を取り直していたが、彼女の黙りこくった執拗さにぶつかって、次第に気が滅入ってきた。「仕方がねえから死んじまおう、」と云ったら、すぐにも承知しそうな彼女の姿だった。ここで踏ん張らなければいけない……と思ったために、益々心が切羽詰った所へ落込んでいって、世界が薄暗くなってきた。