Classiques japonais avec furigana
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じんじゃごうしにかんするいけん
神社合祀に関する意見
南方 熊楠
Lisez 神社合祀に関する意見 (じんじゃごうしにかんするいけん) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 32 819 caractères · 64 écrans
かかる名蹟を畑として米の四、五俵得たりとて何の穫利ぞ。木戸銭取って見世物にしても、そんな口銭は上がるなり。また備前国邑久郡朝日村の飯盛神社は、旧藩主の崇敬厚かりし大なる塚を祭る。中央に頭分を埋め、周囲に子分の尸を埋めたる跡あり。俗に平経盛の塚という。経盛の塚のみならば、この人敦盛という美少年の父たりしというばかりで、わが国に何の殊勲ありしとも聞かざれば、潰すもあるいは恕すべし。しかるにこの辺に神軍の伝説のこり、また石鏃など出る。墓の構造、埋め方からして経盛時代の物にあらず。故に上古の墳墓制、史書に載らざる時代の制を考えうるに、はなはだ有効の材料なり。これも合祀のため荒寥し、早晩畑となりおわるならん。
古い古いと自国を自慢するが常なる日本人ほど旧物を破壊する民なしとは、建国わずか百三十余年の米国人の口よりすら毎々嗤笑の態度をもって言わるるを聞くなり。されば誰の物と分からずとも、古えの制度風俗を察すべき物は、みな保存しさえすれば、即急に分からずとも、追い追いいろいろの新発見も出るなり。和歌山市の岡の宮という社は、元禄ごろまでは九頭大明神と仏説に九頭の竜王を祭れるごとき名にて誰も気に留めざりしに、その社の隅にありし黒煤けたる箱の書付から気がつき、この地は『続日本紀』