Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まつりのよる

祭りの夜

豊島 与志雄

Lisez 祭りの夜 (まつりのよる) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 781 caractères · 20 écrans

Aozora Bunko

」

「まあ半吉というところでしょうね。」

彼女は立ち上って、電燈をつけ、勝手元から台布巾を持って来た。――その立姿は、あまり立派でなかった。背が低い、というよりは足が短いので、腰から上と下との均合がとれていない感じなのだ。芸者でお座敷着の裾でも引いておれば、それもごまかせるだろうが、どういうものか、彼女はいつも裾短かに着物をつけていて、臀から下が寸のつまったずん胴をなしている。それが私には嫌だった。私にあんなに親切にしてくれる、姉か、叔母なら、すらりとした背恰好であることが望ましいである。

それでも、私は彼女とそう長い識り合いではない。

終戦後、北京から帰国してきた私は、孤独な自分を見出した。心頼りにしていた姉一家は、戦災に全滅したようだし、他には力になってくれる身内もなく、自分は引揚者の例として、僅かな荷物以外に何の財産もなかった。一時は途方にくれたが、丁度この町に、やはり北京からの引揚者の沖本がいて、数人の仲間を集め、ささやかな建築社を拵えていたので、そこを訪れてみると、よく来てくれたというわけで、否応なく仲間に入れられてしまった。次には住宅に困った。